私たち加藤製作所は1947年、銅合金の鋳造会社として設立。以来、素形材メーカーへの道を歩み、生活基盤である水道を支えるという使命感のもと、ひたすら技術・ノウハウの蓄積に努め、製品を通じてその成果 を現してきました。そして、モノづくり環境の変化とともに私たちもまた、海外ネットワークの構築など新たな体制を整え、社会や業界のニーズに応えてきました。現在、 鋳造業界は、「鉛フリー化」という大きな課題に直面し、また、モノづくりのあり方も省エネルギー、省資源が強く求められています。私たちは、品質・コストとともにこうした環境品質向上のための技術開発に力点をおき、お客様への貢献とともに地域に根ざした企業としてその使命と責務を果たしていきます。
新技術の研究開発
鋳造工場の無公害化へ、鉛フリー製品の普及・拡大へ、私たちの取り組み。
21世紀は「環境の世紀」とも呼ばれ、20世紀末に顕在化してきた環境問題に対して、私たちは真剣に取り組まなければならない状況になっています。その動きは世界的なものであり、欧州ではEU(欧州連合)を中心として「特定有害化学物質使用禁止指令(RoHS指令)」が施行され、わが国でもこの法令に準拠すべく協議が進められています。それ以前にも、平成16年4月の水質基準改正により、鉛の浸出基準が0.05mg/L以下から0.01mg/L以下に強化されました。
■弊社ではこうした動きに対応するため、鋳造工場の無公害化と鉛フリー、あるいは低鉛青銅等の新素材への取り組みを平成16年度から積極的に行っています。鋳造工場については、粉塵対策が不要で、臭気や騒音など住環境にも適した『減圧凍結システム』を導入。鉛フリーについては、業界の川上から川下までを視野に入れた取り組みで鉛フリー製品の普及・拡大をめざしています。鉛をほとんど含まない新素材の場合、従来の青銅鋳物(CAC406)と比べ、造型難易度、加工切削性、不良率等に若干の難点がありますが、将来を見据えて難点を克服するべく日々研究・研鑽。新素材の青銅鋳物なら、どうぞ弊社にといえるレベルにまでノウハウを蓄積しています。
[RoHS指令]
RoHS指令とは、EU(欧州連合)が2006年7月から実施している有害化学物質の規制で、電気製品に水銀、鉛、六価クロム、カドミウム、臭素系の難燃剤2種の計6物質を原則禁止するという厳しい内容です。その目的は地球環境を守り、人間への潜在的な危険を回避することで、たとえ人体への影響が必ずしも解明されていなくても規制に踏み切ろうという前向きな取り組みです。
鋳造工場の無公害化
環境にやさしい21世紀の都市型鋳造工場を目指して。
■省エネルギー、省資源、環境負荷の低減へ。公害のない鋳造システムを目指しています。
粉塵対策が不要であり臭気や騒音など住環境にも適した『減圧凍結システム』。21世紀の都市型鋳造工場を目指してこの新しい鋳造技術を研究しています。既存の生砂型鋳造システムに比べ若干生産性に劣るなど課題も多いのですが、将来を見据えて果敢にチャレンジしています。
鉛フリー銅合金鋳物
世界的に主流になりつつある鉛フリー製品を。
■鉛フリー化時代へ。私たちは、川上から川下までの関連企業と連携して全力で取り組んでいます。
環境への取り組み
当社は、銅合金鋳物製品の製造プロセスが環境に与える影響を直視し、地球環境保護と資源有限性への配慮に努め、環境負荷の低減を目指したグローバルなもの作りを推進して、社会的責任を果たすことを基本理念とする。
1. 環境負荷低減のために環境目標を定め社内に展開し、定期的に 内部監査を実施して環境マネジメントシステムの継続的改善を 行います。
2. 当社に適用される法規制、および当社が同意するその他の要求 事項を遵守します。
3. 環境保全のため下記の重点項目を実行します。
※鋳造技術の高度化の推進
※省資源、省エネルギーの推進
※廃棄物の削減およびリサイクルの向上
4. 環境方針は全従業員に周知すると同時に、一般に公開します。